0歳8ヵ月、ファシリテーターデビュー(子連れ出勤の巻)

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所属する組織のFD(ファカルティ・ディベロップメント:教員の教育力を高めるぞ〜という取り組み)のワークショップを担当した。
6月に出産し、9月下旬より仕事に部分復帰しているが詳しくは別の機会に。

娘を預けようにもまだ保育園は決まっていないし、その日はいつも手を借りている人の手助けも得られないし…ということで「同伴のお伺い」をしてみた。所謂「子連れ出勤」だ。
実は、同伴のお伺いはこれがはじめてではなく、これ以前に2度お願いしている。

1度目は、教育のソフトウェア開発の業者の方との打ち合わせ

2度目は、出版社の方との打ち合わせ

である。

ソフトウェア開発の打ち合わせは、娘が約3ヵ月のとき。ありがたいことにOKをいただき同伴で打ち合わせ。
出版社の方には、厳密には「同伴もしくはskype会議でいかがですか」とお伺いを立てており、そのお伺いに対し「わざわざ移動していただくのも大変ですからskype会議で」とおっしゃってくださった。


そして3度目の今回は、娘を抱っこ紐で抱いたままファシリテーターをさせていただいた。

とてもありがたい。
子連れ会議もskype会議も、自分だけの希望では適わないことで、
まさに「これまでになかった選択肢」を共に考えてもらえた結果だ。

こちらもただ「お願いします」ではなく、以下の点には気をつけている。

① 子どもの状態を自分がきちんと把握すること(落ち着き度や子ども自身の体力等)
  先方も「子どもだから」というよりは「子どもが打ち合わせができるような状態か」でYESかNOを判断したいのではないか?と思っているので、「以前〜では○○でした」と他者に会ったときや大人同士で何かしたときの子どもの様子などを依頼の時に付け加えられると良いなと思っている。子どもの体調が当日変わったときの策なども考え、伝えておけると更に良い。

② 場の雰囲気を意識しながら、相談すること
  会議や打ち合わせに関するアナウンスだけでは、その会の雰囲気(メンバーやトピックの深刻度等)まではつかめないこともある。つかもうとしないまま「連れて行っていいですか」は、相手にとっては「ただの空気が読めない人」になる可能性も大きい。お願いするときは「会にどのような方がご出席されるかわからないのですが」「会の雰囲気がどのようになりそうかわからないのですが」等問い合わせながら、決定は先方に任せている。

③ 断りやすい雰囲気をつくっておくこと
  「子連れOKですか」は非常に断りにくい依頼であることを自覚しておく。断ると「なんとなく悪いことをしてしまった」と思わせてしまう質問だからだ(自分が断る立場だとなんとなくそう感じる)。でも、子連れでは必要なタスクが進められないという場面もあるだろうし、そのような場面に無理に連れて行っては周囲にも子どもにも無理をさせてしまう。なので、「このようにお願いをしていますが一方が無理をしてはいけないと思いますので、今回はOK・今回は難しいかも等、場面に応じて教えていただけるととてもありがたい」等、必要に迫られたときは、都度お伺いを立てるかもしれないけれど、そのときの状況に応じて率直にハッキリと提示してもらえると非常にありがたい旨を素直に伝えている。


このように書くと「ダメって言われたら連れて行かない=なんとかする、ってことでしょ?じゃあ最初から連れて行っていいか聞いて相手に負担かけるなよ」という意見が出てきそうだけれど、私は自分だけではなく世の中の子どもを持つ人たちが働きやすくなると良いなと思っていて、それは「仕事につれてくるなんて問題外だし常識知らず」という認識の社会ではなかなか実現しない。
かといって、いきなり「子連れでも働きやすい世の中になるためには、当然連れて行って良いでしょ」という態度でいいとも思わない。

それよりも「どんな状況であればできそうな業務か」をいろいろな人が柔軟に考えていくことが大切だと思う。
「会話を頻繁に中断するようなことがなければできそう」「skypeでなら資料も共有しながらすぐに見られるし、移動時間もお互い短縮できてよさそう」「この業務はむしろ出社しなくてもできそうなので、出社は週2でよさそう」等、会社・仕事の様子に合わせて「〜なら…できそう」を探していくと、子どもを持つ人だけでなくより多くの人の仕事への可能性が広がるのではないかと思う。


「うちの会社、…な状況でも〜達成しちゃったもんね」が自慢になるようなオモシロ社会、早く来い。