評価される側でいることと軸を持つこと

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最近、仕事でコーディネーターを任されることも多くなってきて、
どうすればよいかという局面に、自分の信念・軸が関わってくることも多くなってきた。

ある現場への批判的な意見が出たときに、その現場を担当する個人のあり方に対してつい自分のやり方が正義であるように振る舞ってしまった。
その翌週、自分が担当する現場にも批判的な意見が出た。

そのとき、恥ずかしながら自分がコーディネーターという役割を任されたことで、
自分のやり方や信念に「お墨付き」を与えられたと勘違いしていたことに気がついた。
「立場」とは怖い。


仕事で少し落ち込んだとき、
『the september issue(邦題:ファッションが教えてくれること)』を観る。

この映画はvogueという超大手ファッション誌の一冊の本を作るまでのプロセスを描いたもの。
毎号毎号が一つの新しい勝負であり、そこでは経歴に関わらず誰もが挑戦者だ。
この映画では、
1.自分の軸が全てだと思うあまりそこで求められていることをキャッチできない人
2.自分の軸はあるかもしれないが、ボスに対してyesしか言わない人
3.自分の軸を持ちつつ、一部評価・批判も受け入れながら対話していく人
4.自分の判断に全ての責任を持つ覚悟で瞬時に評価を下す人

が出てくる。
おそらくキーワードは変化かと思う。

1.自分を積極的に変えていかない(変わる必要がないと思っている)
2.上にyesと言ってもらえることを目的に変える
3.自分にとっての持ち味(譲れない部分)は理解しつつ、変化も重要な要素だとわかっている
4.変化を起こし新しいものを提供していくことが大切だと思っている。
  新しいものをスピーディーに提供するためには自分の判断で切り捨てるべきものははっきり切る。

人として難しいのは3と4だ。
3としてGrace Goddington(グレース・コディントン)
4としてAnna Wintour(アナ・ウィンター)
が登場するが、
何より素敵なのは、グレースも自分の譲れない部分は主張しつつ、アナの変化を掴む目も信じているところ。
そして、アナもグレースの提案を切り捨てることももちろんあるけれど、グレースの持つ軸を評価し信じている。

お互いに立場は違えど、変化を起こし新しいものを提供していくための同志だ。
私が先週していたことは、おそらく「自分は変わらなくても良い」という傲慢さとふいに与えられた立場に対する勘違いから生じたものだと思う。

「親」だって一つの立場。
世界は日々変化し、何が正しいのかなんて誰にもわからない。
信念も持ちつつ、変化に対する目も耐性も身につけていきたい。