嗚呼、愛しのブロッコリー(赤ちゃんの脳科学)
Alison Gopnikという赤ちゃん研究者が書いた記事を読んだ。
「赤ちゃんは18ヵ月にして他者に自分とは違う好みがあることを知っている」という研究。
15ヵ月と18ヵ月の赤ちゃんに行った「ブロッコリー&クラッカー」実験。
赤ちゃんの目の前にはボウルが二つ。ひとつには生のブロッコリー、もう一つには赤ちゃんが好きなお魚の形のクラッカー。
それぞれの赤ちゃんの前で、研究者がそれぞれをかじり「きゃー!ブロッコリーおいしい〜!」「うえっ!クラッカーまずっ!」と赤ちゃんとは反対の好き嫌いを表現してみせた。
そのあとで「ひとつちょうだい?」と赤ちゃんに手を差し出すと、果たして赤ちゃんは目の前のボウルからどちらを選んで手渡すのか?というもの。
その結果、15ヵ月の赤ちゃんはクラッカーを手渡したのに対し、18ヵ月の赤ちゃんはブロッコリーを手渡したのだそうだ。
何名の被験者にどのような状況で行ったか詳しいことは書いていなかったけれど、まだ流暢に話せない1歳半の赤ちゃんが「え?あなた不思議なものが好きなのね。じゃあこっちあげる」と、他者の好みを推し量り行動するなんてとても愛おしく感じた。
(自分が好きなものをそのまま渡すという行為もかわいいのだけれど)
そしてまた成長過程で「独り占めしたい」とか「〜となら交換してあげる」とか、いろいろ出てくるんだろうなあ。
損得とか仲間意識(この子にならあげる)などはどんな風に出てくるんだろう。
他者の気持ちを推し量り「分け隔てなく・損得関係なく」接するって大人でも難しい。
生得的なものなのか、環境因子も大きく影響するのか、いろいろと興味はつきないけれどまずは我が子に「愛しのブロッコリー実験」を試みてみようかな。
どんな反応をしてもきっと愛おしく感じるだろうけれど。
これは以下の「心の成長と脳科学」という本で読んだ記事の極々一部。
探してみたら同様の記事が英語だけれど無料で読めるようです。
「How Babies Think」
また彼女の著書には以下のようなものも。
まだ読んでいないけれど読んでみようかなぁ。
哲学する赤ちゃん (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
- 作者: アリソン・ゴプニック,青木玲
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- 作者: アリソン・ゴプニック,アンドルー・N・メルツォフ,パトリシア・K・カール,峯浦厚子,榊原洋一
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赤ちゃんは不思議と謎に満ちていておもしろいなぁ〜と思いながら、今日も愛しの我が子の口にブロッコリー(生じゃないよ)を運ぶのであった。